2008.02.13 Wed
猟犬、リース参上!

迷い犬として保護したイングリッシュセッター君。数日して飼い主さんが現れました。
飼い主さん曰く、「猟犬として使っていた。こういう犬は死ぬまで猟犬として使う。そっちで引き取りたいならそれでもいい。」そんな返事でした。
当の本犬は、飼い主さんが迎えに来たというのに喜びもせず、担当のスタッフが姿を見せるとしっぽを振ってうれしそうにしていたそうです。
で、アークで引き取ることにしました。

クリスマスに保護したので、Wreath(リース)と呼ばれることになったセッターくん。
屋外犬舎で過ごしていたところ、下痢や食欲不振の症状が現れました。もう10才ということもあり、寒さが堪えたのでしょう。暖房付きの部屋へ移し一安心と思ったのもつかの間、翌日、新たな引き取りの犬の為、その場所を空けなければならなくなりました。寒さで体調を崩したリースをまた屋外に出すこともできず、オフィスの一角でサークル生活をしてもらうことに。
リースが明け渡した部屋に入った犬は体重10kgに満たない4頭でした。リースに狭いサークル暮らしで我慢してもらうことで、4頭の命を保健所の殺処分から救えたわけです。
皮肉というかなんというか、アークでは日常茶飯事ななんとも辛い現実です。

ずっとサークルではかわいそうなので、オフィスで自由にさせてもらっていたリースですが、いたずらするわ、かけションするわで、担当のスタッフはてんてこ舞い。
小型犬なら同じことをしても被害が知れているし、それを防ぐ為の対策も簡単です。大型犬だと、いたずらの為に届く範囲も広く、高いところまで届くし、かけションだって大量。対策にも大変な労力と知恵と時間を要します。
私がアークで働いていて辛く感じることのひとつに、大型犬は疎外されやすい傾向があるという現実があります。小さい犬は色々な面で比較的扱いやすいですが、大きいとなかなか簡単にはいかないことも多いので、辛いけど、仕方のない一面です。

お年寄りなのに、人間に従順でとてもいい子なのに、アークに居場所のないリースが不憫で仕方なくて、自宅で面倒をみることにしました。そうです、怖がりウォンちゃんのホームステイが終了してしまったのは、リースの預かりをするためだったのです。
ぽよーーんとしてて甘えん坊なリース君。
大型犬の10才なんて、もうあまり先は長くないかもしれない。
だからこそ、一日も早く新しい里親さんを見つけて老後を静かに過ごさせてあげたいです。
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ティア&トフィーがリホームしました!コチラに追記☆
| 犬 | 22:42 | comments:1 | trackbacks(-) | TOP↑
はじめまして。日本の猟犬事情も酷いですね。
猟犬として適正がない、ただ飯を食わす気はないので
撃ち殺すと聞いて、いたたまれずに二頭引き取った知人が居ます。
さんざんこき使って最後は散弾銃を撃ち込んだり、山に捨てたりと
道具としか考えてない人が多く、その身勝手さ思いやりの無さが
腹立たしいを通り越して情けなく思います。
| リリス | 2008/02/16 00:58 | URL | ≫ EDIT