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うどん君と抱っこ

うどん1

人に撫でてもらったり、触ってもらったりするのが大好きで、自分からすりすりと体を引っ付けてくるうどん君。でも、抱っこは苦手。抱っこしようとすると、歯を当てて抵抗します。何かに怯えるような、警戒する様子を見せます。


うどん3

抱っこができるスタッフもいます。でも、私はできませんでした。私、抱き方が下手なのかな?そうだとしても、里親さんが抱っこが上手とは限りません。抱っこが上手な人で、歯を当ててきても怖くない人でないとうどん君の里親になれないのでは、うどん君のチャンスが減ってしまいます。


うどん2

なんとか抱っこに慣れさせたいと思っていました。うどん君のお世話を担当する度、チャンスがあれば抱っこに挑戦しました。少しずつ、少しずつ、反応を見ながら慣れさせました。


うどん7

そして、遂に成功!!
驚いたことに、抱っこされたうどん君は緊張して強張ったりすることなく、体の力を抜いてとても従順でした。ずぅーと抱っこしたままでも、歩き回っても、暴れることはありませんでした。とても嬉しかったです。


うどん6

きっと、本当はスキンシップと同じく抱っこも好きだったのではないでしょうか。でも、抱っこで何か怖い思いをしたのでしょう。それで苦手になってしまったような気がします。

嬉しくて、下ろしたくなくて、いつまでも抱っこしていたら、翌日、腕が筋肉痛でした・・・。


うどん8

それからは何度も抱っこをしています。嫌がるときもあります。でも、里親さんの元へ行っても抱っこは必要になって来ます。動物病院へ行ったとき、介護が必要になったとき、もし里親さんのお住まいがマンションだったらエレベーターや廊下で抱っこしなきゃいけないかも。


うどん4

保護当初、7~8才くらいかと推測されていたうどん君。もしかしたら10才を超えてるような感じもします。真実はうどん君に聞いてもわかりません。もう若くないので、能勢の厳しい寒さが堪えますが、暖房のある部屋は、老犬や体調不良の子などでいっぱい。老犬と言えど、まだまだ元気なうどん君は、屋外犬舎暮らしです。防寒着を着せ、小屋にホットカーペットを敷いてなんとかがんばってもらっています。1日も早く里親さんを見つけ、暖かいおうちの中で過ごさせてあげたいです。


そのうち、自分から抱っこをせがんだり、お膝に乗るようになったりして。
その時は、私じゃなくて、里親さんの腕やお膝だといいね。





去る1月26日、うどん君が安楽死になりました。
この「うどん君と抱っこ」の記事をアップ後、ほどなくして、嘔吐を繰り返したり落ち着きがなくなるなど、体調を崩したうどん君。暖房のある部屋に移り、元気を取り戻していたのですが、25日の夜、いつもなら寝ているのに、ぼーっと起きていて、ポテッ…と倒れたり、視線が宙を舞い、目が見えていないような、何もないのに何かを目で追ったり、そわそわと歩き回ったり興奮したりするなど、錯乱状態になっていました。その日の夕方まで全くいつも通りの様子で、元気に散歩をしてごはんを食べていたのに。

最初に調子を崩した時に診察や検査をしていて、腎不全の初期であることがわかっていましたが、今回はそれとは関係なさそうな症状です。脳か神経系のどこかになんらかの問題があるように見えました。翌日、病院に行くことになったものの、症状からして、アークでできる治療がほとんどないことは素人の私でも想像がつきました。しかも、老犬のうどん君の体力的な負担を考えれば、尚のこと。その夜は覚悟を決めつつも、後ろ髪を引かれながら帰路につきました。

翌朝、昨夜よりは正気に戻っていましたが、嘔吐をしたり、フラフラとおぼつかない様子でした。病院に行く時間が迫りつつある中、私は時間に追われ焦りながら犬たちや猫たちの世話に当たっていました。本当は病院に付き添いたかったけど、その時の担当のスタッフに任せます。私には私の果たさなければいけない責任があります。

出発時間の10分前、やっとうどん君の元へ駆けつけることができました。
外は寒いよ。うどん君、服着て。
いつになく、素直にお膝に乗って、大人しく抱き上げられるうどん君。しんどかったのかな、あまりわかっていないのかな、それともすべてわかっていたのかな…。

病院から帰ってきたうどん君はもう目をあけることはありませんでした。

もし、家庭犬だったら、付っきりで手厚く看病をすることができ、最期を看取ることができたでしょう。獣医さんの方針によっても進む道は違ってくるでしょうが、飼い主さんの意向によっては、さらなる精密検査をしたり、なんらかの対処療法をとるなどできるでしょう。しかし、アークのようにたくさんの動物を世話しなければいけない所では、その子一頭だけに付っきりにはなれません。かけられるお金も時間も限られています。見ていない間に苦しんで孤独な最期を迎えることにならないよう、また、二次的な事故に繋がらないようにも配慮しなければならず、一般家庭の子より早めの決断を迫られます。更なる検査や対処療法をすることは、うどん君に負担をかけるだけになると私たちは判断しました。ひどいとか、間違っていると思う人もいるでしょう。辛いけど、アークではそれが苦渋の選択なのです。だから、引き取った以上、里親さんへ出したいのです。安楽死について、答えはひとつではないことを、アークの実状を、拙い文章ながら伝えたいのです。



ご報告がこんなに遅くなってしまったこと、お許しください。
なかなか文章にできなかった心情、どうか、お察しください。

| | 22:21 | comments:7 | trackbacks(-) | TOP↑

COMMENT

昨年9月につばさを引き取りに言った時
うどん君がいたので
子供たちとうどん君可愛いね、、、v-238
と話をしていたので
覚えていました。

最後までご苦労様でした。
うどん君は幸せたったと思います。v-22
安楽死は賛否ありますが、
飼い主にとっては、そのこに対しての最後の礼儀だと思っております。
前にいた子のときも、獣医さんがら大型犬は食べれなくなったら考えてください。
といわれ家族で色々な話し合いをしまし。
幸か不幸か食べれなくなり次の日に逝ってしまったので
安楽死をすることも無かったのですが
やはり辛いですが頑張ってくださって
他人事ながら感謝しております。

これからも頑張ってください。
私も出来ることから、
頑張ります。
ひとまず、つばさ君は元気でみんなに愛されています。
一番癒されているのが私かもわかりません。
近いうちにドックフード送ります。

つばさママ

| つばさママ | 2008/02/06 12:30 | URL | ≫ EDIT

そっかぁ、うどんは静かに逝けたんやね。あの、人を引き付けるおっきな黒い目は間違いなく人間のぬくもりを求めてたと思う。なのにギリギリのところで怖くなってしまってたよね。正直、見るたびにやせ細っていくうどんは見るに耐えなかった。しんどかったんやと思う。意識が朦朧となり誰が見ても最期が近いことが明らかとなるまで、うどんは黙って頑張ってたんやね。そんな子がアークにはたくさんいると思う。本人はどんなにつらくてもしんどくても生きることしか考えないわけで、、、彼らの痛みを知れたらどんなにいいか。
 私も自身の猫の安楽死をする時、その時期はいつなのか、今どれだけ辛いのか、考えれば考えるほどわからなくなったけど、でもその間は間違いなくその子のことをこれまでになくしっかり考えて接することができた。例え家庭のペットであっても、やっぱり四六時中看病なんてできないし、必ずしも最期を看取ってあげられるとは限らないから、だからこそ必要に応じた対処をしてあげなきゃいけない。
 アークにいる動物の数は多すぎるけど、1匹1匹を里親に出してあげ易いようにトレーニングをすると共に、安楽死を現実のものとしてそれまでの間をどう過ごさせてあげるかも同時に考えてあげようとするアークのスタッフはホントに偉いと思う。兵庫の雪国からいつも応援してるよ!みんな頑張って!!

 テッタ、ブラウン、ティア、トフィー、おめでとう♪

| ちゃー | 2008/02/06 14:47 | URL | ≫ EDIT

辛い報告ですのに、お報せくださりありがとうございました。いずれは全ての生きとし生ける命はつきるもの。安楽死は感情的にとられがちですが、質ある命の考慮は大切な決断要素です。アークのみなさまの判断はかなっていたと信じます。そしてうどん君は苦痛から解放され、彼を慈しんでいた手のなかで安らかに虹の大橋を渡っていったのですから。
保護施設にいる動物たちが1頭でも多く、彼ら自身の群が持てるよう改めて願うと共にもっと行動しなければと思いました。さら動物を迎え入れる人間は動物を正しく理解するために勉強して、しっかりした頼りになる群リーダーにならなければとも。

動物に明け、動物で暮れるお仕事は、悲喜こもごもの毎日だとお察しします。現在、犬6頭、猫3匹との共生ですが、この小さな群でも大きな喜び以外に時に試される修練がやってきます。

みなさまの弛まざる活動を心より応援しています。

| Chako+&+Gang | 2008/02/06 16:07 | URL | ≫ EDIT

このブログを見て、うどんの安楽死を知りました。
私はボランティアに行くと必ずうどんのところに遊びに行っていました。うどんは本当に触ってもらうのが嬉しいようで、本当に本当に大好きでした。最後に会った時うどんは病気の疑いがあったようでオフィスにいて、さわってあげれなかったのが心残りです。このブログでうどんのかかえていた病気の重さを知りました。お別れができなかったのはすごく辛いですが、毎日世話をしているスタッフの方々は本当に辛い決断だったと思います。。それに、うどんはARKにいて、たくさんの人に触ってもらえて幸せだったと思います。
うどん、最後になでてあげれなくてごめんね。。。
いっぱい思い出をくれてありがとう。 
スタッフさん、これからもお世話頑張ってください。

| tora | 2008/02/06 21:19 | URL | ≫ EDIT

悲しくて辛くて勇気のいる選択だと思います。
それぞれの命はそれぞれの物。
決して誰かにコントロールされてはいけないもの。
それが命の尊厳だとは思いますが、
沢山の命をあずかっているアークの皆様には本当に辛く
悲しい選択だったと思います。
うちの先住犬も、脳腫瘍で老犬のため何のしょちもできませんでした。私達家族は、このこの生きたいと言う瞳を信じて安楽死をえらばなかったのですが、はたしてそれは本当にそうだったのか。
選ばなかったじゃなく選べなかったのです。
最後は家族の元安らかに往きましたが、苦しそうな時期も在りました。
この選択が本人に取って良かったのか何てどこにも答えはありません。
口が聞けたら。。。といつも思います。
多くの命を預かっているアークの皆さんの今回の決断に対して賛否は在っても、本当ならばこのような全国にある保護施設に預かってもらうような犬が居てはいけないのです。どの仔も群れ(家族)で過ごし幸せに生きる権利があるのにそれを奪ったのは人間なのですから。。。
うどんくんを最後迄みとってくれてありがとうございます。
ご冥福をお祈り致します。

| jjmama | 2008/02/06 23:42 | URL | ≫ EDIT

微力ながら、ボランティアを20年ライフワークとして、
その時の都合やタイミングに合わせて強弱をつけ乍ら、
継続しております。
個人で出来る事は限られ、多頭飼育崩壊にならない様に
「様々な都合」で鬼にも成り、母にもなり・・・反省と感動との
繰り返しです。
 
アークさま、うどん君。有り難うございます。そして良く頑張った。うどん君だけの家族では無かったけれど、アークと言う家族
それを支えるちいさな家族の元から、旅立った事は犬の誇り、
尊厳を持った犬として、立派だと思います。
 
賛否は有るでしょう。
しかし、元々、原因は何なのか?
アークや個人のボランティアが活動しなくては成らない元々の
原因は何なのか?
責任や誇り、尊厳などから、身勝手にもかけ離れた人間の悪行
が源で有る事を忘れてはいけない。

| allco | 2008/02/07 23:03 | URL | ≫ EDIT

安楽死は賛否両論あると思いますが、正しい答えなんて一生考えても出ないと個人的には思います。ただ決断をする前に考え悩み、その後も本当にこれで良かったのかと悩み続け、その子の事を忘れない・・・それしか無いと思います。飼っている事自体が既に人間のエゴだと思いますし、苦痛な治療なんてしたく無いかも知れない、有りのままで死んで逝きたいかも知れない・・・本当の願いなんて分かりません。ただ飼わしてもらって有難う、貴重な時間を一緒に居てくれて有難う、沢山の宝物を有難う・・・という感謝の気持ちを持ち続ける事でしか恩返しは出来ないけれど。現在5歳のうさぎを飼っている私にとっても人事では有りません。私も決断を迫られる時が来るかも知れません。その時はとことん悩み、後悔し続けると思います。それが飼わして貰った責任だと思うので、頑張ってみようと思っています。とても辛い事ですが、比べ物にならないぐらいの素敵な物を貰っているので。

| ころこ | 2008/04/08 13:23 | URL | ≫ EDIT















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