2009.09.28 Mon
スズちゃんの奇跡

独身男性と二人暮らしだったスズちゃんは、アークという環境になかなか馴染むことができませんでした。だって、仕方がありません。犬や猫はいっぱいいるし、人の出入りは頻繁だし、いつも騒がしいし。今までひとりでのんびりと暮らして来た猫なら当然のことです。
猫がキライなスズちゃんは、他の猫と仲良くできないため、比較的広い多頭飼育用の猫舎に入ることができませんでした。そのため、狭い個室での暮らしが続きました。

そのせいかどうかは定かではありませんが、ある日、お腹に湿疹のような「できもの」ができていました。ひとつやふたつではありません。まるで、健康スリッパみたいなイボがお腹にびっしりと。
診察をしてもらったところ、乳腺腫瘍の疑いが高く、最悪の場合、余命半年だと言われました。
ひとりのスタッフが言いました。
「余命半年かもしれないスズを貰ってくれる里親さんなんていないだろうし、このままアークの狭い個室でストレスにさらされて亡くなっていくのはかわいそうだから、自分の部屋で面倒を見る」と。




アークでは、人と少し距離を置いてあまり甘えない性格だと思っていたスズちゃんでしたが、驚いたことに、スタッフの自宅で暮らすようになったら、仕事から帰ってきたスタッフにニャーニャーと甘えた声で擦り寄って、撫でて欲しいとそばにきておねだりをするようになりました。ごはんも好き嫌いなくなんでもよく食べるし、長時間のお留守番も平気。友人や訪問者が来ても、すぐに慣れるのです。アークで保護している時は、こんな子だと思いもしませんでした。

もっと信じられないことが起こりました。
乳腺腫瘍の疑いが高いと言われたお腹にあったたくさんの「できもの」が、どんどん消えて行ったのです。診察を受けたところ、単なる乳腺の炎症によるものだったのかなんなのか、原因ははっきりしないが、とにかく腫瘍はないとのこと。念のため、2ヶ月また経過を見守り、再度診察を受けましたが、再発もなく、もう心配はいらないようです。
いったい、なんだったのでしょうか。やはり、ストレス性の湿疹だったのでしょうか。でも、もし、あのままアークでストレスにさらされる生活を続けていたら、本当に悪性のガンになっていたんじゃないかと、私は思います。

紆余曲折あったけど、今のスズは、「余命半年の里親に出せない猫」ではありません。
自信を持っておすすめできる「飼いやすくて、楽しいパートナーとなれる猫」です。
独身の方にも、共働きで留守がちだから犬を飼うのは諦めているご夫婦にも、落ち着いた大人の猫を飼いたい方にも、スズちゃんはおススメです♪
今はスタッフの自宅に居るので、スズに興味を持たれた方は、事前にアークまでご連絡ください。すぐにスズを連れてきます!
◆◆◆ スズちゃんプロフィール ◆◆◆
★ アーク設立20周年 写真パネル展
日程:9月21日(月) ~10月18日(日)
場所:magatama cafe×dining
★ 奈良おやこ文化祭(PRパネル展)
日程:10月10日(土) 11:00~16:00
場所:奈良公園 県立文化会館前「つどいの広場」
http://www.nara-iff.jp/ja/pre-event/2009/09/13/4/
★ フィールドノート里親会
日程:10月18日(日) 11:30~16:00
場所:field note(フィールド・ノート) 奈良市
前回のフィールドノート里親会 ←こちらをクリック☆
| 猫 | 18:25 | comments:5 | trackbacks(-) | TOP↑
強いストレスだったと思います。
スズちゃんは繊細な猫なんだと思います。
うちの現在12歳の愛猫のさくらが、そうでした。
私と二人暮らしだったのが、実家で6匹の猫と
一緒に暮らすようになり、とても痩せました。
トイレも粗相をするようになり、穏やかなさくらが
凶暴になりました。獣医師にも相談しました。
今は主人と私とさくらとで暮らし、平和な生活です。
さくらには、あの時、かわいそうな事をしました。
スズちゃんに、優しい飼い主さんが見つかりますように。
心から祈ります。
| 麻衣子 | 2009/09/30 19:11 | URL | ≫ EDIT