2009.02.02 Mon
悲しいことが続きます…

スポンサーキャットのみかん。
もう17才のおじいちゃん猫です。
昔々リホームを経験したものの出戻り、長い間のARK生活。同居猫とのケンカが原因で片目を失うも元気でいたのに、この寒さで体調を崩してしまってから持ち直してきません。久々に会ったみかんは、声が出ず、お腹を膨らまして苦しそうに口で呼吸をし、喉からは「シュゴー…シュゴー…」と、呼吸の度におかしな音が聞こえます。
人懐こい子なので、スリスリゴロゴロと嬉しそうに甘えてくるのですが、すぐ疲れてしまうみたいでフラフラします。獣医さんの診断では、風邪で鼻が詰まっていて、開口呼吸になるから胃に空気が溜まっているとのこと。でも、視線が宙を舞ったり、風邪だけではなさそうな、なんとも説明できない空気を感じます。悪い予感が、頭を過ります。年齢のこともあるし、もしかしたらお迎えが近いのかも…。

そんな状態のみかんを見るに見かねたスタッフの一人が、「どっちにしても、先は長そうにないから、最後くらい、のんびり気ままな家庭の猫生活を味あわせてあげたい。」と、一時預かりを申し出てくれました。
彼女の部屋で、みかんは機嫌よく過ごしていました。しかし、お薬の助けも効果が出ず、回復は見られず、撫でられると嬉しくって、それでまた息苦しくなってヘタりこんでしまうんだそうです。そして、食欲がほとんど無い。餓死しちゃいけないから、彼女は嫌がるみかんに強制給餌をして、なんとか体力をつけさせようとしました。
しかし、彼女は考えました。
「もし、これが風邪でなくて他の原因だったら…?、みかんに嫌な思いさせるだけさせて、ある日突然 パタッっと逝かれてしまったら…?仕事から帰ったらみかんがひとり冷たくなっていたら…? …きっと、後悔する。」

みんなで相談した結果、嫌がる強制給餌は中止して、体に悪かろうが味が濃かろうが、なんでもいいから食べるものをあげて、好きなように過ごさせようということになりました。
お刺身やらシラスやら、焼き鳥やらささみやら、正統派「ねこまんま」などなど、手を変え品を換え、同じものでも形を変えて、いろんなものを与えてみました。みかんの最後のお母さん役をしてくれたスタッフはたくさんたくさん愛情を注ぎました。だけど、みかんは食べませんでした。そして、どんどん弱っていきました。息をするのが更に苦しそうです。ご機嫌だけは相変わらずいいけれど。
私達は決断しました。
みかんは、お母さん役のスタッフに抱かれ、永遠の眠りにつきました。
私達の判断は、早すぎたのかもしれません。苦しみを長引かせてしまい、遅すぎる判断だったのかもしれません。
普通の家庭の子だったら、もっともっと、できることがあっただろうと思います。
でも、施設の子には、できる限界が、限られすぎています。
たくさん、たくさん、居るから、1頭1頭に、おうちの子みたいに時間も愛情も手厚い看護もしてあげられません。
そのことに、私達は、罪悪感を、自責の念を、動物を捨てる人たちへの怒りを、感じています。
そして、スポンサードッグのペロも虹の橋へ旅立ってしまいました。

突然のことでした。
原因は胃捻転でした。大型犬で高齢になるほど、胃捻転になりやすいそうです。
もう老犬の彼にとって、冬の屋外犬舎暮らしはじわじわと体力を奪っていたのではないでしょうか。
甲状腺の持病を抱えていたペロ。
緊急手術中に亡くなってしまいました。
阪神大震災から14年。
ARKの動物達も高齢化してきています。昔から居る子たちが、体調を崩したり、亡くなったり…。
だけど、みんなに暖かい部屋を、家庭を、用意してあげることはできない…。
動物達は私たち人間より早く年をとる。そんなこと、わかっているつもりだけど、私達の中では、みんないつまでも子供みたいなもので、その子たちに老化の現実が見えた時、とてもショックを覚えます。
ブログに載せていないことも色々とあるし、今年の冬は悲しい出来事が続いていて、とても辛いです。
ミドリのことといい、辛いお知らせが続いてしまって、ブログをご覧の皆様にも申し訳ない気持ちでいっぱいです。
スタッフみんな、やりきれない気持ちを抱え、滅入っているのがわかります…。
そんななか、嬉しいニュースもないわけではありません。

公園暮らしのホームレスさんから集団レスキューしたうちの1頭、ダイスケがリホームしました♪
体が大きく元気いっぱいの彼は、今まで里親さんに紹介しても なかなかご縁がありませんでしたが、やっと幸せを掴みました。

そして、32匹の繁殖犬のうちの1頭、ナピちゃんにも良いご縁がありました♪
ナピは、目に障害があり、小さな小さな目には視力もほとんどありません。性格はとても良いのに、目の障害でなかなかご縁がなかった子です。
ふたりとも、おめでとう!
幸せになれなかった子の分も幸せになってね!
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手厚く看病できない、家庭のペットのようにかまってやれない
そのことに罪悪感を持たないでください。彼らは愛情独り占めの環境と比べることをしません。人が好きなのは時々来てくれるから。いつも楽しいんです。フードも愛情も有りすぎて、わがままな子が多い中、人を必要としている彼らは幸せです。だって求める物があるから。なんもいらない、好きにさせろって飼い主に刃向かう子たちのトレーニングをするときの方が切ないです。
いっしょにがんばりましょう。皆さんの明るさが彼らのご褒美ですよ。
| グラまま | 2009/02/02 10:17 | URL | ≫ EDIT