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加古川レスキューレポート

加古川5

ARKニュース&イベントで紹介していた加古川の犬猫達のその後を心配されている方も多いと思います。先日、私スタッフK.Kも遅ればせながら現地を訪れることができ、微力ながらお世話にあたらせていただきました。飼主さんは癌に体を蝕まれてご自身がお辛いだろう中、懸命に犬猫の世話を続け、私達にも大変明るく接し、労ってくださいました。


よくある、多頭飼育で手に負えなくなるケースと言えば、不妊手術をしていなくて鼠算式に増えてしまったとか、金儲け目当ての繁殖家で管理が行き届かなくなるとか、いわゆる“収集家”とか・・・。そのほとんどは、「ずさん」「利己主義」「無責任」といった言葉で要約できるケースです。


加古川7

しかし、この加古川のケースは違います。
家の前に繋がれて捨てられていたなど、どの子も保護した子で、不妊手術や治療など、飼主さんのできうる限りのケアがきちんと行われています。私は、現地を訪れたスタッフから聞いた話や、飼主さんと直接会って、その深く強靭な動物への愛情に心が震え、感銘を受けました。そして、率直に、「なんとかしたい、力になりたい」と思いました。

こんな方が癌で苦しみ、この方だけが頼りな動物達が絶望の淵にあるなんて、神様どうしてですか?
そんな悲痛な気持ちでいっぱいです。


加古川1

猫はほとんどの子が野良猫なみの警戒心の強さで、触ることすらままならず、捕獲や検査ができない子もいました。ほとんどの子はエイズでしたが、人懐こく健康状態もいい子もいました。


加古川6

犬はどの子も飼主さんへの依存度が非常に高く、現地で1頭ずつアセスメントを行った際も、飼主さんや他の子と一緒に居るときは私達に友好的だったのに、単独にされることを極度に嫌がりパニックになる子も多数でした。

なんとか場所を確保し、アークに移送していますが、友好的だった子が攻撃性を示すようになり、現地へ戻さざるを得ない子もでてきました。 現地に戻すと、元の「いい子」に戻り、私達にも気を許してくれました。この子達にとっては、アークという環境は極度のストレス元でしかなく、飼主さんの元が安住の地であることを痛感させられました。


加古川4

当初、飼主さんは、『若くて依存度の低い1頭だけを引き取って欲しい、この子なら里親さんが見つかるだろうから』とおっしゃっていました。それ以外の子は、高齢であること、極度の怖がりであることなどの理由から、自分の元で責任を持って安楽死をするとのことでした。残念なことですが、こういった子に里親さんが見つかるケースは非常に稀で、その現実をよくご存知でした。

なんとか1頭でも多くの子を助けたい、幸せにしたいという想いは誰も同じです。
では、何がその子にとっての幸せなのでしょうか?
もちろん、新たに安住の地をみつけることですが、「高齢」、「怖がり」、「攻撃性がある」といった子が里子に出るケースは非常に低く、ほとんどゼロなのが現実です。その場合、引き取った子はアークで生き続けることになる訳ですが、アークにはいつもたくさんの動物が溢れ、スタッフは日々の世話に追われているため、1頭1頭に理想的な環境とケアを十分施しているとは残念ながら言えないのが現状です。(これは、あくまで私個人の見解ですが・・・)

果たして、それは「助けた」ことになるのでしょうか?
「幸せ」といえるのでしょうか?


加古川8

高齢の場合は特にそうですが、動物は環境の変化や飼主さんと離れ離れになった喪失感や不安など、過度のストレスから体調を崩しやすいものです。アークに引き取られ、大勢の中の1頭となり、苦痛やストレスを抱えてしまってから最期の時を迎えるのと、愛する飼主さんの腕に抱かれ心穏やかなまま眠るのとどちらが幸せなのでしょうか?

答えはひとつではなく、何が正しいとか間違っているとかいう問題でもありません。

私達アークスタッフの中にもそれぞれの考え方があり、飼主さんも悩んでおられます。
ただ、確実に言えることは、誰もが、彼らにとって最善の道を模索し行動しているということです。


加古川2

現在,、飼主さんの体調やその他の複雑な事情等、デリケートな問題を抱えていることも考慮し、現地ボランティアの募集を中断しております。ですが、ご安心ください。飼主さんとは毎日連絡を取り合っており、アークスタッフ、または関係者ができるだけ現地を訪れサポートしています。

今後もできる限り報告していきたいと思っていますが、日々状況が変化し、飼主さん個人の事情も関係しているため、すべてを逐一公にできないことをどうかご理解の上、見守ってくださればありがたく存じます。




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こねこのテッタ君

てった9

はじめまして。ぼく、テッタといいます。

ぼくのお父さんとお母さんは野良猫です。公園でたくさんの犬と暮す“やさしいおじさん”が面倒を見てくれていました。だけど、その公園でなにやらケイカクがもちあがったらしく、ぼく達は邪魔になったみたい。“やさしいおじさん”も動物と暮らせない場所へ行かなきゃいけないんだって。おじさんが飼っていたたくさんの犬達もアークに引き取られたそうだよ。


てった3

ぼくはというと、2匹の姉妹猫と一緒に人間の仕掛けた罠にかかってしまった。だって、とってもお腹が空いていて、アミの中からはとってもいい匂いがしたんだもの。

罠に捕まったぼくら兄妹は、人が避けて通るような、臭くて汚い野良の仔猫。目は腫れていて目やにがこびりつき癒着。鼻の穴は鼻水でふさがってた。お熱もあったし。いわゆる風邪ってやつかな。栄養状態も衛生状態も悪い中で生まれたんだから仕方ないんだけど。(お母さんはそんな中で、一生懸命ぼく達を産んで育ててくれたんだよね。)


てった11

アークに引き取られてからはクリニックのオネエサン達がお母さんの代わりをしてくれたよ。オネエサン達はとっても優しくしてくれたから、お薬飲むのも目薬点すのも我慢したよ。

野良の時のことは、ちっちゃかったからあんまり覚えてないけど、いつもお腹が空いてて弱ってた。今はおいしいごはんが毎日しっかり食べられる。だから元気になったよ。


てった1

ガチャ!
扉が開く音がしたら、お世話してくれるオネエサンが来た合図。
ねぇねぇ、お掃除なんて後でいいから、遊んでよ!


てった6

ぼく、もうこの狭いお部屋あきちゃったよ。


てった12

オネエサン達の心配事、それは、ぼくの眼球がいつも揺れてること。
原因ははっきりしないんだけど、獣医さんは、風邪がひどかったからその後遺症じゃないかって。それと、将来、他にも神経症状が現れてくるかもしれないって。

「こういう子は貰われにくいから安楽死した方がいい」っていう考え方の獣医さんもいる。でも、スタッフのオネエサン達はそれには抵抗があるんだって。だって、今はなんの問題もないし、目もちゃんと見えてるし、体の動きも反応も至って正常。眼振があったり、両目が見えなくてもちゃんと生活できている子はいるし、何か他に症状が現れてくるなら対応を考えないといけないけど、今はまだぼくの未来を閉ざしたくないって言ってくれてる。とってもありがたいな・・・。でも、こんなぼくでも貰ってくれる人、ほんとにいるのかな?





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うどん君と抱っこ

うどん1

人に撫でてもらったり、触ってもらったりするのが大好きで、自分からすりすりと体を引っ付けてくるうどん君。でも、抱っこは苦手。抱っこしようとすると、歯を当てて抵抗します。何かに怯えるような、警戒する様子を見せます。


うどん3

抱っこができるスタッフもいます。でも、私はできませんでした。私、抱き方が下手なのかな?そうだとしても、里親さんが抱っこが上手とは限りません。抱っこが上手な人で、歯を当ててきても怖くない人でないとうどん君の里親になれないのでは、うどん君のチャンスが減ってしまいます。


うどん2

なんとか抱っこに慣れさせたいと思っていました。うどん君のお世話を担当する度、チャンスがあれば抱っこに挑戦しました。少しずつ、少しずつ、反応を見ながら慣れさせました。


うどん7

そして、遂に成功!!
驚いたことに、抱っこされたうどん君は緊張して強張ったりすることなく、体の力を抜いてとても従順でした。ずぅーと抱っこしたままでも、歩き回っても、暴れることはありませんでした。とても嬉しかったです。


うどん6

きっと、本当はスキンシップと同じく抱っこも好きだったのではないでしょうか。でも、抱っこで何か怖い思いをしたのでしょう。それで苦手になってしまったような気がします。

嬉しくて、下ろしたくなくて、いつまでも抱っこしていたら、翌日、腕が筋肉痛でした・・・。


うどん8

それからは何度も抱っこをしています。嫌がるときもあります。でも、里親さんの元へ行っても抱っこは必要になって来ます。動物病院へ行ったとき、介護が必要になったとき、もし里親さんのお住まいがマンションだったらエレベーターや廊下で抱っこしなきゃいけないかも。


うどん4

保護当初、7~8才くらいかと推測されていたうどん君。もしかしたら10才を超えてるような感じもします。真実はうどん君に聞いてもわかりません。もう若くないので、能勢の厳しい寒さが堪えますが、暖房のある部屋は、老犬や体調不良の子などでいっぱい。老犬と言えど、まだまだ元気なうどん君は、屋外犬舎暮らしです。防寒着を着せ、小屋にホットカーペットを敷いてなんとかがんばってもらっています。1日も早く里親さんを見つけ、暖かいおうちの中で過ごさせてあげたいです。


そのうち、自分から抱っこをせがんだり、お膝に乗るようになったりして。
その時は、私じゃなくて、里親さんの腕やお膝だといいね。



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A Happy New Year !!

新年、明けましておめでとうございます。
お年始から里親希望の方やご見学の方が多数訪れてくださり、ありがたいかぎりです。



20070102雪


画像は今日のK1エリアの犬舎です。
そうです!雪が降りました。その風景をみなさまにお伝えしようと思ったものの、ドタバタしていてこんな写真しか撮れず・・・。

朝は晴れていたのに、だんだん雲行きが怪しくなり、一時はしんしんと降り積もり始め、「今日は積もるな」と、覚悟を決めたものの、その後、青空が・・・!積もりかけた雪はあっという間に消えてしまいました。朝晩は犬舎の水飲みバケツも水道も凍ってしまう寒さに変わりはありませんが、積もらなくてよかったぁ。



みなさま、本年もご支援のほどよろしくお願い致します。





≫ 追記

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